転職サービスのリクルートキャリアが2017年1月6日から27日にかけて、全国2,000社を対象に実施した「兼業・副業に対する企業の意識調」によると、正社員の兼業・副業を容認または推進している企業は約2割(22.9%)あり、兼業・副業を禁止している企業は約8割(77.2%)ある、とのことです。
容認または推進する理由としては、1.特に禁止する理由が無い(68.7%)、2.従業員の収入増につながる(26.7%)、3.人材育成・本人のスキル向上につながる(5.0%)の順となりました。
禁止する理由としては、1.社員の長時間労働・過重労働を助長する(55.7%)、2.情報漏えいのリスク(24.4%)、3.労働時間の管理・把握が困難(19.3%)の順となりました。
兼業・副業に関する就業規則の整備については、全体のうち「就業規則で兼業・副業を禁止している」企業が最も多く(48.0%)、「兼業・副業に関する規定自体が無い」企業が次いで多い(39.6%)ことが分かりました。
兼業・副業を禁止している企業では「就業規則で禁止している」割合が高い(61.9%)一方で、容認・推進している企業では「規定自体が無い」割合も高い(68.3%)ことが分かりました。更に、従業員が兼業・副業を行う際の「条件」を就業規則で明示していない企業が85.9%にも及ぶことが分かりました。
働き方改革の流れが強まる中で、職場のルールである就業規則の重要性が一段と高まっていますが、整備が追い付いていない現状が見て取れる調査結果ではないでしょうか。