毎日のように新聞やTVで働き方改革に関する記事やニュースを目にするようになりました。しかし、そもそも論として「働き方改革とは何か?」と問われたら、なかなか答えるのが難しいのではないでしょうか。

政府が閣議決定したニッポン一億総活躍プランでは、働き方改革は「最大のチャレンジ」と位置付けられています。ニッポン一億総活躍プラン(概要)を見ると、働き方改革として以下の3つが記載されています。

  1. 同一労働同一賃金の実現
  2. 長時間労働の是正
  3. 高齢者の就労促進

しかし、実際には上記以外にも(上記と関連するものも含めて)「働き方」に関する様々な取り組みや規制改革の試みが、働き方改革の一環として認識されているのが現状ではないでしょうか。

一方で事業主、経営者は働き方改革をどのように認識しているのでしょうか。日本経済新聞の記事によると、長時間労働の是正が経営者にとって最も関心のあるトピックであるとのことです(2017年1月10日付朝刊より)。また、企業経営者が政府に最も期待する政策としては、働いた時間ではなく成果に対して賃金を支払う脱時間給制度の導入である、とのことです(2017年1月12日付朝刊より)。

働き方改革で忘れてはならないのが、生産性の向上です。単に労働時間を減らすだけでは既存の売上げが減ってしまい、持続可能ではありません。労働時間を減らしても売上高や利益を一定に保つ必要があるのです。ではどのように実現するのか?が問題になります。

私は、その解決策の一つITだと考えています(ITとはICTクラウドも含みます)。近年では、中小・小規模企業でも導入可能なクラウドサービスが数多く提供されています。IT導入の公的サポート(例えばIT導入補助金など)も整備されています。ITを活用した生産性向上の取り組みは企業規模の大小に関わらず、避けて通れなくなりつつあります。