日経新聞が今秋に実施した調査によると、働き方改革に「既に取り組んでいる」企業の割合は81.3%、取り組む「予定がある」企業は10.9%となったとのことで、多くの企業が働き方改革への取り組みを始めていることが分かります。

来年4月から順次施行されることが決まっている「働き方改革関連法」ですが、内容によっても、企業規模(大企業or中小企業)によっても施行時期が異なります。何がいつから施行され、自社にはどのタイミングで影響が出るのか、を認識しておくことがとても重要になります。

先ず、働き方改革関連法の「構成要素」ですが、関連法という名前は聞いたことがあっても中身がよく分からないという方も多いのではないでしょうか。構成は大きく分けて「長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現等」と「雇用形態にかかわらない公正な待遇の確保」の2つから成ります。前者は長時間労働など労働時間に関するもので、後者はいわゆる同一労働同一賃金に関するものです。

2つの構成要素を更に分解して一覧表示すると下記のような構成になります。この中で「労働時間に関する制度の見直し」「長時間労働の是正」という部分が特に重要となります。理由は、この部分は他と異なり労働時間の「規制」に関する法律改正の部分だからです。

次に、何がいつから施行になるのかについてですが、内容と企業規模により下記の通りとなります。中小企業に対しても、長時間労働の是正に関する「規制」が2019年4月から適用になることに注意が必要です。

尚、大企業か中小企業かは「資本金」または「従業員数」のいずれかで判断します。判断基準は下記の通りとなっています。