日経新聞などによると、仕事のストレスが原因でうつ病などの精神疾患を発症したとして労災を申請した介護職員が2014年度までの5年間で2倍以上に増え、認定された人も3倍に増えたそうです。
厚生労働省によると、介護を含む「社会保険・社会福祉・介護事業」の精神疾患の労災申請は、09年度に66人だったのが14年度には業種別トップの140人に増加したとのことです。労災認定件数も09年度に10人だったのが14年度には32人に増え、全業種の認定件数(14年度は497人)の増加率(2.1倍)を超えました。
腰痛対策などに注力してきた介護業界の労災問題は、今後対策の見直しが迫られる、と指摘されています。
ストレスチェック制度が始まりましたが、うつ病などの精神疾患発症の原因が職場にある場合は、個々の職員による「セルフケア」だけで予防するのは限界があるでしょう。やはり、経営層、管理者層が事の重要性を認識し、組織として「ラインケア」や職場環境の改善を積極的に推進していくことが求められるのではないでしょうか。